消防士は、火災、救助、救急など人の『死』と向き合わなければいけない仕事です。
過酷な現場では、一般の方では味わうことのない緊迫感を多く経験しました。
その度にたくさんのことを経験し、学んできました。
この特別な経験が、僕を一回りもふた回りも大人にしてくれたな〜と今となっては思います。
消防士として振り返り、今後の人生に活かせる消防で学んだことについてつらつらと書き綴っていきます。
1 どんな状況でも落ち着いて行動する大切さ。
災害現場では、迅速な行動・正確な処置、行動・危険予知が求められます。
ゆっくり出場して、ゆっくり対応するなんてことは、まずないです。
一刻を争うこと現場において、緊迫感が漂う状況下でもいつもの自分を出せる力の大切さを知りました。。
誰しもが急かされた場面でミスをしてしまった経験はあるはずです。
ミスをしたくてミスをする人はいません。
どうすれば、ミスを減らすことができるのか!?
当時消防士1年生だった僕は、ある日気づいてしまったのです。
急ごうと頑張れば頑張るほど、ドツボにハマる!
訓練や現場で、大きなミスをしてしまったり、テンパっている人は、間違いなく頑張り屋さんに多いんです。
頑張り屋さんの特徴
・何事にも一生懸命
・ミスを人一倍恐れる
・人によく見られたい何事に一生懸命→夢中になりやすい。周りが見えなくなる。
ミスを人一倍恐れる→頑張っているからこそ、ミスをしたくない。
人によく見られたい→他人に高く評価してもらいたい。
どんな状況・現場でいつも落ち着いている人には、余裕があります。
「こんなのなんてことないよ。」
「別に怒られたって、適当に流すよ」
「緊迫すればするほど、いつも通りのことをやることを心がける」
「他人にどう思われようと関係ない」
緊迫した状況において、慌てるのがいいのか、慌てない方がいいかは明白ですよね。
ミスを少なくする方法は、緊迫している状況でこそ、頑張り屋さんにならないことです。
夢中になるな!周りが見えなくなるから。
たった考え方一つで、心に余白ができますよ。
2 The・精神力
体力錬成っていう訓練があります。
これが、めちゃくちゃ辛いんです。
ダッシュしたり、懸垂したり、腕立て伏せしたり、走ったり、ジャンプしたり、腕立てしたり・・・・・・
その中で、体力には限界あるので、途中でめちゃくちゃしんどくなる。
でも、続けなくちゃいけない。
もう、自分との戦い。
まあもちろん、精神力高まりますよね!
でも、個人的にこれ以上にきついのが人の「死」。
さっきまで生きていた人が、目の前で亡くなる。
目を背けたくなるような現場のあとは、特に精神的にきついものです。
精神的にきつい状況でも、自分をコントロールしなくてはいけません。
なるべく、後に引きずらないようにするためには、自分一人で抱え込まず、仲間に話すことがめちゃくちゃ大切だそうです。
これも消防を経験してこそ、体験でした。
3 命の大切さを身にしみて感じることができるようになった。
目の前で多くの方の「死」に立ち会いました。
命の大切さを知ったからこそ、優しさ、必死に生きる必要性を感じています。
人はいつ死ぬかわからない。
交通事故で明日死んでしまうかもしれない。
今日病気が発症するかもしれない。
事件に巻き込まれてしまうかもしれない。
だからこそ、今という瞬間をめちゃくちゃ楽しむ必要があるし、必死に生きなくちゃいけない。
これは、消防士になったからこそ、強く思えたことです。
普通に生活していたら気づくことはなかったかもしれません。
自分が健康で生きていることに感謝です。
最後に
「消防士になって学んだことってなんだろうな」とふと思い、振り返ってみました。
やはり、どんな経験にも無駄なことって一つもないなと改めて実感してしまいました。
特に「命」については、一般の方では経験することのできない特別な状況を経験したことで、
自分が生きていることは当たり前じゃないんだなって強く気づくこともできました。
だからこそ、僕たちには人生を最大限に楽しむ!!という義務がある。
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